日本人の喫煙率は、年々減少してきていると毎年ニュースになっています。
東京都では、2020年から『受動喫煙防止条例』が全面施行されます。
適用されたら、多くの方が利用する屋内施設は全面禁煙となります。
禁煙には様々な方法があります。
簡単に、禁煙について調べてみました。
益々肩身の狭くなる愛煙家の皆様、禁煙してもタバコを吸いたい気持ちのピークは2〜3日目、長くても1週間といわれています。
この機会に禁煙してみてはいかがでしょうか?
タバコを吸っている場合の死亡リスクと死亡率
『国立がん研究センター』のホームページには、たばこを吸ったことがない人、むかし吸っていたけど止めた人、現在吸っている人の3グループで、 10年間の死亡率を比べた調査結果の論文が紹介されています。
それによると、たばこを吸う人の死亡率は、吸ったことがない人と比べて、男性では 1.6倍、女性では1.9倍と高くなります。
死亡原因ごとにみると、たばこを吸う人の死亡率は、がん(男性 1.6倍、女性1.8倍)、心臓病や脳卒中などの循環器疾患(男性1.4倍、女性2.7倍)、その他の死因(男性1.6倍、 女性1.4倍)のいずれでも高くなっていました。
一方、たばこを止めた人の死亡率は、全死因、がん、循環器疾患のいずれでみても、吸ったことがない人との差は認められませんでした。
タバコをやめた人が吸わない人と同じくらいの死亡リスクになるには、肺がんが20年くらいかかる反面、心筋梗塞は止めた直後からはっきりと死亡リスクが下がることが知られています。
心筋梗塞などの循環器疾患の場合は、喫煙女性の死亡率は2.7倍にもなります。
タバコを止めるとすぐに死亡リスクが低下するので、タバコをやめるのが遅すぎるということはありません。
まずは、何でもいいのでタバコを止めるキッカケをご自身で作ってみてはいかがでしょうか?
私がタバコ辞めた最大の理由は大震災と犬を飼ったこと
「タバコは吸っていますか?」
救急搬送され、病院の初療室で先生が、レントゲンを見ながら冠動脈疾患の症状を、私に説明されている時に質問された。
2011年の大震災の年まで15年ほど吸っていたと答えると同時に、そんな質問をするほど心臓疾患のリスクファクター(危険因子)なんだと改めて思った。
(止めて7年経ってたので直接の因果関係はないとはいわれました。)
そもそも、私が一日ひと箱ほどずっと約20年も吸っていたタバコをやめようと思ったのは、未曾有の大震災を目の当たりにしたのと、いろいろあって退職し犬を飼ったことが理由でした。
それまでは、ほぼ1度もタバコを止めようと思ったことはありませんし、一生タバコは止めれないだろうと内心思っていました。
会社をやめたのもひとつの動機ですが、犬を飼うので引越しもして、せっかくなので家で吸うのを止めようと思ったのが最大の要因です。
意志はとても弱いほうなので、家以外では吸える逃げ道はつくっていたのですが、何故かそのまま吸うのを止めて、現在に至っています。
最初は、朝起きた時、ご飯を食べた後、仕事が一段落した後など、携帯灰皿を持って、ちょくちょく外に吸いに行っていました。
次第に、面倒になったので家にいるときは、いつの間にか外に吸いに出かけなくなっていました。
ただ酒の席などは、当初我慢するのが辛かったです。
いつも「今は我慢して次回から吸おう」と暗示をかけて我慢してましたw
またいつか吸うだろう?と思っていましたが、あれよあれよと7年経って、今ではまったく吸いたい気持ちにはならなくなりました。
今回、急性心筋梗塞で循環器内科に入院しましたが、短期の検査入院で来ている方は、ほぼほぼ喫煙者でした。
心リハで私と同じくリハリビされている方々も、聞いた人全員が病気になるまで喫煙者でした。
みなさんもうタバコを吸っていないのですが、どうやって止めたのか聞いた人達は、皆さん入院して止めなきゃいけなくなって仕方なく止めたとのことでした。
誰にでも簡単にできるタバコを止める方法
タバコを止めたい人は、多くいると思うので、タバコを止める方法をいくつか紹介したいと思います。
ちなみに私の場合、禁煙パイポで代用したり、炭酸を飲んだり、ガムを噛んだりなど、巷でよくいわれていることは一切しませんでした。
タバコを吸いたくなったら外に吸いに行く。
だんだんと面倒になってそのうち吸いに出なくなっただけです。
禁煙外来で治療する
健康保険を使った禁煙療法です。
禁煙治療は12週間が基本です。
その間に、禁煙補助薬を使ったりして診察を5回受けることになります。
お医者さんに外来で診療してもらいますので、いちばん安心できる方法かと思います。
なお、精神疾患の方の場合、薬の相性が悪く少しややこしいみたいですので、まずは薬を処方されている病院で相談してみて下さい。
循環器疾患の場合は、喫煙は絶対に絶対にタブーです。
喫煙者は、禁煙するしか方法はありません。
タバコを吸うと命に関わってしまいます。
私が入院中も、短期で検査入院していた喫煙者さんには、病室で主治医の先生が、今後禁煙しなければいけないことや、禁煙外来についての話をされていました。
禁煙外来とは
「禁煙外来」は、たばこをやめたいと考えている人に向けて、病院や診療所につくられた専門外来のことを言います。
たばこをやめたいのに、やめられない原因は、喫煙によって「ニコチン依存状態」になっているからだと分かっています。
たばこを吸って、煙に含まれる有害物質の「ニコチン」が体内に常に入っている状態が続くようになると、いざ禁煙をしたときに体内のニコチンが少なくなり、体はニコチンを欲します。
その結果、たばこを吸いたい気持ちが高まり、禁煙中と分かっていても結果的に吸いたいという強い気持ちに負けて吸ってしまう、それが「ニコチン依存状態」なのです。
厚生労働省が行った調査の結果からも、禁煙外来の効果は明らかになっています。
禁煙治療を行った人の半数が、治療を終了した9カ月後も、続けて禁煙出来ているという結果がでており、いかに禁煙外来が有効であるかが分かります。
このように、禁煙外来は、「ニコチン依存状態から抜け出して、今度こそたばこをやめるためのサポートをしてくれるところ」なのです。
引用:オンラインクリニック
禁煙外来っていくらかかる?
「病院の禁煙外来は、費用が高いのでは」と、心配している人はいませんか?
実は、禁煙治療は、健康保険等を使って受けることができるのです。
自己負担が3割の人は、使用する薬にもよりますが、約3ヶ月の治療スケジュールで、1万3,000円~2万円程度です。
仮に、タバコを1日1箱吸う人の場合、8~12週間分のタバコ代と、健康保険等を使った禁煙治療費を比べてみましょう。
グラフのように、あなたが禁煙治療に支払う費用のほうが、タバコ代よりも安くなります。
医師のサポートを受けながら禁煙を続けられて、しかも自己負担も軽いのであれば、禁煙外来に行くメリットは大きいといえます。
健康保険等による禁煙治療における患者さんの負担額(一例)
引用:ファイザー
禁煙の体験談を参考にする
探せば、ネットでたくさん見つかります。
いつくか紹介しておきます。
(クリックするとリンク先に飛びます。)
禁煙を成功した人の話は信ぴょう性もありますし、信じてみるのもありかと思います。
アレン・カーに助けてもらう
読むだけでタバコから完全に解放される、といわれている禁煙のセラピー本。
アレン・カー
アレン・カー(Allen Carr、1934年9月2日 – 2006年11月29日)は、イギリスの禁煙活動家。
ロンドン在住で、18歳の時から煙草を吸い始め、会計士の職にあったときは1日に100本以上吸う愛煙家であった。
1983年に禁煙に成功し、以降は自身の経験をもとに、世界41ヵ国で85ヵ所以上の禁煙クリニックを開設した。
2006年に肺癌と診断され、同年11月29日にスペイン・マラガにある自宅で死去した。72歳。
引用:Wikipedia
私は全く知りませんでしたが、禁煙しようする人が、最初に手にするバイブルのひとつらしいです。
kindleの読み放題会員なのでマンガのほうを軽く読んでみました。
要約すると、
- 禁煙セラピー中は、タバコを何本吸っても大丈夫。
- タバコを吸うのが、だんだんとばかばかしくなってくる。
- 最後の1本を吸い終わると、あら不思議そこから貴方は非喫煙者になっている。
これ、スモーカー時代に読みたかったです。
但し、この本には、ひとつだけ欠点があります。
それは、効果は1度だけということ。
心臓疾患とアルコー飲料の関係
タバコと同じような嗜好品である、アルコール飲料(酒)。
退院する前に、管理栄養士さんより食事療法で、いままでより控えるようにいわれたことのひとつアルコール。
減塩を1日6g未満とすることと同時に、1日純アルコール摂取量を30mL未満とするよう指導された。
1ℓのビールでアルコール分が6%とすると、60mLなので、30mLだとちょうど500mLのロング缶1本ですね。
合わせて、できたら週に1,2日、休肝日を設けるのがベストとのこと。
なるべく多量飲酒を控えて生活していく所存です。
[card url=https://heartheart.info/registered-dietitian/]
実は、アレン・カーさんは、禁酒のセラピー本も出版しています。
私は、禁酒するつもりは全くありませんが、節酒にもなりそうなので、機会があれば読んでみたいと思います。
入院中に喫煙者がタバコを吸う方法
病院は、私が入院していた循環器内科に限らず全面禁煙です。
昔の映画やドラマなどを見ると、屋上や敷地内で喫煙できる場所で喫煙するシーンを時々目にしますが、今はおそらくすべての病院が敷地内全面禁煙だと思います。
それが完全個室のVIPでも同じだと看護師さんに聞きました。
ですから、骨折など身体は健康なのに入院したりしたりした愛煙家や、普段タバコを吸う面会者でも病院内ではタバコを吸うことはできません。
一応、入院する際に入院誓約書(入院同意書)にサインするのですが、以下の喫煙に関する注意事項も掲載されています。
病院敷地内全面禁煙です。病院敷地内では禁煙を守ってください。
無煙タバコや電子タバコ等の火を使わない器具を使用した喫煙もすべて禁止します。
入院および家族の宿泊の際は、禁煙の誓約をしていただきます。
喫煙の習慣のある方は宿泊できません。
喫煙を認めた場合は退院、患者様以外の場合は退去していただきます。
また、患者様ご自身が病室内で喫煙したことが認められた場合は元より、ご家族、面会者のいずれかの方が病室内で喫煙したことが認められた場合にも、現状回復にかかる費用として、清掃および洗濯ならびに消臭の費用、空調部品の交換に係る費用、および使用できなかった期間の室料を申し受けます。
この入院誓約書にサインをしたということは、こっそり病院敷地内で喫煙したことがバレると、莫大な費用を弁済される以外にも強制退院や転院などのリスクも伴うことになります。
私が入院していた循環器内科も、私のように急性心筋梗塞になり入院している方々だけではありません。
なかには、定期健診で要検査になり数日間だけカテーテル検査などで入院される方もいます。
そんな人の中には、当然喫煙者もいるわけですが、入院中は喫煙できないので我慢する以外に方法はありません。
実際に私が入院していた棟のシャワー室でこっそりとタバコを吸った人がいたらしく、上の画像のように厳しい注意書きがしてありました。
しかし、当然、病院職員の皆さま全員が非喫煙者とは限りません。
出勤したらでは、退勤するまで吸うことは出来ないのでしょうか?
(病院も喫煙率を下げる努力をしているようですが…)
こっそり吸って火事になっては大変です。
これは、風の便りです。
ある病院関係者の方と話をしていた時に聞いた話ですのでぶっちゃけ話のネタです。
ひょっとして嘘かもしれません。
実は、愛煙家はみんな知っている秘密の場所があるそうです。
病院の敷地内は全面禁煙ですが、敷地からほんのちょっとだけ離れた場所に、暗黙の了解で職員や患者の喫煙者がこっそり通う喫煙所らしき場所があるとかないとか…
蛇の道は蛇といいますか愛煙家同士は横のつながりが強いらしく、そこにはなぜか知るはずのないパジャマ姿の入院患者もいるらしいです。
おわりに
私の場合は、3.11の大震災という大きなことがあり、その後に引越ししたり、犬と住んだりと、生活環境が変わりバタバタとしていて、その間なんとなく自宅でのみ禁煙しようとしたのが大きかったと思います。
仕事など大部分の時間が、自分で決めた禁煙場所の自宅でしたので、タバコを吸うのが面倒になってきたりもしました。
その時期は、タバコを吸いたくなっても「あとで吸えばいいか」と、どんどんとタバコを吸う行為に執着もしなくなっていきました。
あとあと考えると、色々タイミングも良かったのだと思います。
元々喫煙者でしたので、喫煙者の気持ちは痛いほどわかります。
身体に悪い事は、喫煙者全員百も承知で吸っているのです。
できたらやめたいことも知っています。
『タバコは百害あって一利なし』
吸い続ける理由はなんですか?
今からでも決して遅くありません。
よく考えてご自身で決断してみてくさい。
私のような、意志の弱い人間でもできたのですから。
質問や感想などお気軽にコメントしてもらえると励みになります♪