不整脈根治のためにカテーテルアブレーションという治療を提案される

入院生活の話
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心電図モニタ

 

入院中の私は、常に観察されています。
心電図の電極が身体に3か所付いていて、指からも酸素濃度を測定していて、小型の測定器からナースステーションへワイヤレスで常時データを飛ばされる仕組みです。

 

そして、その心電図などを、24時間常時記録されモニタリングされています。

なかなか不整脈が止まらない日々

 

ICU(集中治療室)の時と同様、不整脈が出て止まらなかったりすると、アラームが鳴り夜中だろうが看護師さんが駆けつけてくれます。
ICUとの違いは、近くにモニタがないので、自分でアラームが鳴っていることがわからないことです。
大抵は、心電図の電極が外れてたり、指にはめているパルスオキシメーターの感度が悪くなったりしただけですが…。

 

それでも、寝ている時に結構な割合であまりよろしくない不整脈が出るらしく、翌朝に夜勤で担当だった看護師さんに朝の検診の際に聞くと「今日も不整脈出てたよ」と教えてくれてたりしてました。

 

少し前に、アブレーションの冊子を渡された担当医の先生から提案されていた、カテーテルアブレーション手術の説明を相方と一緒に受けました。

 

 

不整脈の根治のためのアブレーション治療

心房細動根治のためアブレーション

 

まずは、心臓のしくみや、心房細動・心房粗動などの不整脈、カテーテルアブレーション治療について、簡単におさらいしておきます。

 

心臓の収縮は、ふだんは1分間に50~80回のペースで起きていますが、頑張って走ったりする時にはペースが早まり、逆に夜にベッドで眠る時には遅くするなどの調節をします。
こうした心臓の収縮のペース調節に関して舵取りをするのは、右心房にある洞結節(どうけっせつ)という部分です。
洞結節で電気的興奮がつくられ、これがきちんと心房・心室に伝わって拍動になります。
洞調律が乱された状態を不整脈といいます。
不整脈の代表例といえるものが心房細動心房粗動です。

 

  • 心房細動(AF)とは?
  • 心房細動になると心房の拍動数は1分間で300回以上になり、心臓は速く不規則に拍動します。

    心房細動はリズムの不整や頻脈自体が命に関わることはほとんどありません。

    しかし、心拍数が高い状態が長く続くと、心臓の収縮機能が低下し心不全を引きおこすことがあります。

    また、心房細動中は心房の収縮が速く不規則なため、心房の中の血液の流れるスピードが低下しうっ滞(血液が上手に流れなくとどまってしまう状態)しています。

    そのため血液が心房の中で固まりやすく血栓ができやすい状態となります。形成された血栓が血液とともに流れ、脳の血管に詰まってしまうと、脳梗塞を引き起こします。

    脳梗塞の15%が心房細動による血栓が原因です。

     
    心房細動の心電図

    ↑洞結節から刺激が発生するのではなく、心房のあらゆる場所から刺激が発生している状態です。

     

     

  • 心房粗動(AFL)とは?
  • 心房は1分間に240以上の回数で興奮(収縮)していますが、心室に伝わる割合が様々であり症状も多様です。

    心房粗動は一旦始まるとなかなか自然には止まりません。

    もともと働きが弱った心臓に心房粗動がおこると過重な負担となり肺に水がたまる心不全を発症することもあります。

    血栓は心房細動ほどではないと推定されていますが、心房の中に血栓ができ、それが剥がれて流れて行き、脳梗塞を発生することがあります。

     

    心房粗動の心電図

    ↑洞結節から刺激が発生するのではなく、心房のある1ヵ所から刺激が発生し、ぐるぐると回っている状態で出現する不整脈です。

     

     

  • (高周波)カテーテルアブレーションとは?
  • カテーテルアブレーションとは、不整脈を引き起こす異常な心臓内に、血管を通して細い管(カテーテル)を入れ、そこから高周波を出して不整脈の原因となっている電気回路を焼き切ってしまう手術のことです。

    心房細動、心房粗動、発作性上室性頻拍、心房頻拍、心室頻拍、心室期外収縮など、ほとんどの不整脈を治療することができます。

    成功率は不整脈の種類により異なります。

    発作性上室性頻拍・通常型心房粗動では90~98%、心臓に不整脈以外の異常のない患者さんに発生する心室頻拍、心室期外収縮、心房頻拍では80~95%で成功します。

    心房細動では、心房の大きさ、持続期間などによって60~95%と幅があり、成功するまでに2回以上の手術が必要な場合があります。

    参照:看護roo!不整脈とその理解
    心房細動に対するカテーテルアブレーション(冊子)

 

 

アブレーション治療を提案される

 

先生からは、

先生
先生

急性心筋梗塞になったダメージで、心房細動や心房粗動が頻繁に発生しています。
その原因は心臓に異常な電気が流れているためです。
アブレーションは、異常な電気が発生している箇所に"やけど"をさせてその回路を断つ手術です。
まだ若いから薬で落ち着かせるよりも、根治を目指すほうがいいと思います。

と前回と同じような説明を受けました。

 

さらに成功率の話をされる。

 

先生
先生

一般的な成功率は、1回目の治療で70~80%です。
もし再発したとしても2回目の治療で90%以上が根治します。
今のところアブレーションの根治には、この方法しかない。

と、畳みかけて説明された。

 

聞くだけで難易度が高そうな手術だけど、成功率が高いく、それ以外に根治する手段がないとのことで、手術をする前提で前向きに検討すると伝えた。

 

合わせて先生からは、手術をするなら、まず心房粗動のアブレーションをやり、その後、もう少し身体や心臓が元気になってから心房細動のほうをやりたいとの説明を受ける。

 

納得できる提案でしたし、質問できるほどの知識もなかったので、「先生に全面的にお任せします」と言うより他なかった。

 

説明が終わり「これを読んで納得したら承諾書にサインして下さい。」と言われ、先生が承諾書と共に置いていった、カテーテルアブレーションの図解入りの説明文書を読みふけ、仕組みを理解しようと努めた。
漢字では『心筋焼灼術』と書くようで意味が分かり易い。

 

余りにも無知なので、ネットからも記事や体験談などで情報を得てみると、多くの方がブログなどで体験談を語っているので割とメジャーな手術なのだと驚いた。

 

中でも、登山家の三浦雄一郎さんが、カテーテルアブレーションで4度手術して、エベレスト登頂した記事にとても勇気をもらいました

 

 

一部抜粋

三浦さんエベレスト登頂成功の支え カテーテルアブレーション

 
4度の手術

三浦さんは18、19年と2度のカテーテルアブレーションを受け、20年に75歳で2度目のエベレスト登頂に成功した。
3度目の挑戦に向け、昨年11月、6千メートル級の登頂を目指している途中、不整脈を発症し、登頂を断念。
家坂医師に手術を依頼し、同月に心房細動とは異なる「多源性心房頻拍」、今年1月に「発作性上室性頻拍」のカテーテルアブレーションを行った。
同じ部位を繰り返し手術できることが特徴だ。

 

家坂医師は「胸の苦しさ、痛み、胃が張る、脈拍120回以上などが自覚症状の目安。
三浦さんの壮挙にカテーテルアブレーションが貢献できたと考えると大変うれしい」と話している。

引用:産経新聞

 

 

翌日、主治医の先生の回診の時に、『カテーテルアブレーション手術承諾書』を渡しました。
そして、その日のうちに手術は10日後に決まった。

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