前回の記事でお伝えしたように、心エコーで心臓に血栓があるかもしれないとなり、MRI検査までしてようやくICD(植込み型除細動器)を体内に埋め込む手術の許可が下りました。
ICD植込み手術の数日前、主治医の先生から、最高にうれしいお言葉をいただきました。
心臓の経過も良いですね。
順調だとICDを植込んでから1週間ほどで退院できますよ。
そして、酸素の数値が良くなったとの事で、ようやく鼻から酸素吸入(鼻カニュラ)を、しなくてよくなりました。
酸素吸入(鼻カニュラ)を外すことは、ICU(集中治療室)にいるころからのひとつの目標だったのでうれしかったです。
いよいよ始まるICD植込み手術の前準備が始まる
手術前検査は、血液、レントゲン、心電図、心エコー、検査を改めてする。
検査後、ICDの植込み手術の執刀をする先生から、合併症リスクなどの説明を受けました。
すでに詳しい説明やしおりを貰っていたので、順調だと2時間で終わるなど流れ的な説明。
当日は、血が止まらなくなる恐れがある血液サラサラ薬(抗凝固薬)「プラザキサ」の内服は中止。
ICD植込み準備のため尿カテと点滴をうける
午前中、手術に備え、久々に尿道カテーテルと抗生剤などの点滴が始まりました。
お昼は、禁食。
一応、家族も万が一に備えてか病院に呼ばれました。
平日なのにありがたいことです。
手術用の手術着に着替え、午後2時頃、車いすで運ばれ、心臓カテーテル室に入室して、いよいよICDの植込み手術が始まります。
車いすから、自力で手術するベッドへ移動。
真っ裸になり、手際よく心電図などの機器が取り付けられます。
局部麻酔で手術の様子はすべてわかる
局部麻酔なので手術の様子は丸わかりです。
顔にシートが掛けられているので執刀の様子は見えませんが、電気メスでザクザク切っているであろう様子が雰囲気で伝わってきます。
麻酔をしているので感覚はまったくないですが、切れている音が聞こえてくるので不思議な感覚です。
切っているであろう音や焦げた匂いが漂ってきて、おどろおどろしい気分になっていました。
普段血液サラサラ飲んでるからやっぱり出血多いな。全然止まらないわ。
執刀している先生からは、不安になりそうな不安な独り言が聞こえてくる…。
よく話しかけてくれる先生で、気分を和らげる意味もあるのか、手術に関係ない出身地のことや食べ物のことなど、よく質問され普通に会話をしていました。
しかし、大事だと思われる場面では、助手や看護師さん等と数値の確認をしながら、的確に指示をされていてギャップが凄かったです。
説明されながら、心房と心室にそれぞれリードを1本ずつ入れたのですが、リードをグリグリ埋め込んでいる時に若干、多少の痛みと違和感を感じました。
手術自体は、1時間も掛らずに終了。
最後に、ICDを埋めた方の左肩と左腕を三角巾で吊ったような恰好にして、テープでガチガチに固められストレッチャーベッドへ移動し病室へ。
先生にも、「とても順調に終わりました。」と言われホッとし、ICD(植込み型除細動器)を体内に埋め込む手術は完了しました。
ICD植込み手術終了直後の様子とレントゲン写真
終了後、車イスでレントゲン室へ向かい、胸のレントゲンを撮り、病室へ戻りました。
上の画像はその時撮ったレントゲン写真、私の胸に植込んだICDです。
病室から行って戻ってくるまでで、トータルで2時間ほどでした。
病室へ戻り、採血と抗生物質の点滴。
右手はフリーで動かせたので、夕食は普通にできました。
麻酔が切れて痛みがでて痛み止めと眠剤をもらう
夜になって、麻酔が切れたのか傷口が痛み出し、様子を見に来た看護師さんに痛くなった事を伝えると、痛み止めと眠剤を勧められ服用する。
あまり効かなかったのか痛みで再三目が覚めましたが、朝には幾分痛みは和らいでいました。
朝一で腕と胸のテープを剥がされて、埋め込んだ痕と傷跡を始めて見ました。
感想は、ぽっこり膨らんだ左胸をみて、埋め込んだICDが思ったより大きいなと。
手術前に、先生からは、「大抵の人は、”あおたん”のような痕が暫く残る」と言われていたが、そんなかんじではなくてホッとしました。
暫くは、左腕を肩より上に上げないようにと何回も言われる。
そして、尿道カテーテルも撤収。
今回は、入れる時もそうでしたが、尿道を左右にグリグリ動かされたときに少し痛かったので、やはりこれは看護師さんの手腕だと確信することに…。
植込んだICDのメーカーや詳細(自分用メモ)
この度、胸に埋め込んだICD本体の詳細も載せておきます。
(自分用メモ)
メーカー:メドトロニック(Medtronic)
(条件付きMRI対応植込み型除細動器)
(pdfファイルが開きます)
退院してからも、このICD手帳とICDカードは常時持ち歩くことになった。
今日から私は、街中でよくみるAED(自動体外式除細動器)の助けが必要ない身体になりました。
マイケアリンクという遠隔モニタリン装置
後日談。
現在、自宅寝室にメドトロニック社製(ICDと同じメーカー)のマイケアリンクという”遠隔モニタリング装置”が置いてあり、データ通信にて、ICDの情報が常に送信されていてます。
担当の先生もインターネット回線を利用して見ることが出来るシステムだそうです。
(一度、外来で行った時、先生が試しにって事でスマホから見て確認していました。)
また、異常データが記録された場合には、すぐに先生にも連絡されるので、必要に応じて適切な対処が可能みたいです。
特別なことが無い限り、こちらでイジる事はないので、部屋の隅に置きっぱなしです。
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