アブレーション手術中に心肺停止してしまい集中治療室(ICU)に、またお世話になりました。
問題はなさそうだったのですぐに一般病棟へ戻ることになったのです。
ICUから一般病棟へは、午前中のうちにストレッチャーのままで戻ってきた。
個室の部屋の中は、手術前のままでした。
これからまた、退院に向けての訓練や検査が始まります。
尿道カテーテルが外れる瞬間は痛いというが本当か?
今日の担当してくれている看護師さんから、突然言われたのです。
午後に尿カテ(尿道カテーテル)外すからねー。
「やっとトイレで”立小便”が出来るようになる」と率直な感想として思いました。
ちなみに、『尿カテ』検索の入力予測は、痛いが一番上にあります…。
尿カテの体験談を探すと、沢山ヒットしますが、「痛い」「辛い」などネガティブな内容がほとんどです。
昼過ぎにマッタリしていると看護師さん「始めましょうか?」と訪ねてきました。
痛くても一瞬だろうし、がんばろう?と心に決めて臨みますw
私には痛いの意味がわかりませんが、皆さん痛いと言われるので頑張って我慢して下さいね
看護師さんからも、にこやかな笑顔で言われます。
緊張しながらも気を引き締めていたら、傷みも感じずポンっと外れましたw
入院以来、約60日ほどずっと付けていた尿カテが外れたのです。
実際、全然痛くもなくあっけなかったのが素直な感想です。
ですから、検索予測で出てくる『尿道カテーテルを外すときは痛い』の答えは人によるものだと思いました。
多分ですが看護師さんの手腕だった思います。
ちなみに外してくれた看護師さんは注射もまったく痛くないのです。
これについては、『看護師さんの注射は上手い下手がある?』という仮説を立てていますので興味があればどうぞ。
最初のおしっこは痛くなるかもしれないし、血が出たり痛かったらすぐに教えて
看護師さんは、そういって退出していきました。
早速試そうと思いトイレへ行きます。
ここの部屋は、一般病棟の中にある、ナースコールの傍に数部屋ある個室です。
トイレは無いので、部屋の外へ出なくてはいけません。
(大の時は、いままでもそうしていました)
尿カテや点滴は外れましたが、酸素(鼻カニュラ)はまだ外せないので、トイレに行くには、ベッドの頭の上の壁にある流量計から酸素チューブを外し、点滴スタンドに備え付けてある酸素ボンベへ付け替えて行くことになります。
久々の自力での立小便だったので、若干苦労するのかと思っていたが…。
痛みもなく普通にできホッとしました。
血も出なかったです。
当たり前で普通の事ですが、用を足すのに支障がないって素晴らしい事だとつくづく思った瞬間です。
ICD(除細動器)を付けると主治医にお願いした日
夕方、主治医の先生からも大切なお話が。
心室細動を発症してしまったことで、ICD(植込み型除細動器)というペースメーカーのようなものを付けないければ退院の許可がおりないと改めて伝えられました。
以前、頑なに拒否した影響か、どうしても嫌なら「チョッキのような着用型の除細動器を常に装着する方法もある。」と提案も。
臨時的処置でしかなく制約が多いらしいですが…。
着用型自動除細動器(WCD)
日本心臓財団
2度目の心室細動になった時点で、ICUでも冷静になってずっと考えていたが、もう詰んでいたんですよね。
説得されるまでもなく、もう決心はついていました。
チョッキ型の(除細動器)の件は断り、ICD(植込み型除細動器)を埋め込む事に同意したのでした。
正確には、ICD(植込み型除細動器)は、一般の方が知っているペースメーカーとは違う機器です。
ICD(植込み型除細動器)とは?
ICDとは、英語の“Implantable Cardioverter Defibrillator”の頭文字を取ったもので、植込み型除細動器の意味になります。心室頻拍や心室細動などの、いわゆる致死性の不整脈の治療を行う医療機器です。
ICDは、その本体と電気刺激を直接心臓に伝えるためのリードと呼ばれる電線から構成され、ペースメーカと同様に、体内に植え込みを行う電気刺激装置です。
ICD本体は、密封されたチタンの缶の中に非常に精密なコンピュータが内蔵されており、常に心臓のリズムが正常かどうかを監視しています。
異常が現れた時には、その異常な心臓のリズムがどのような不整脈なのかを診断し、その不整脈に合わせて設定された治療プログラムに沿った治療が行われます。ペースメーカ機能も有しており、徐脈にも対応します。
日本ライフライン
簡単に説明すると、街中で見かけるAED(自動体外式除細動器)が胸に埋め込んでいると同じ感じで、自動的に電気ショックを与えることが出来るようになっています。
危険な不整脈(致死性不整脈)を検出すると、秒単位で直ちに器械が探知し治療をしてくれます。
作動すると、正面からライダーキックをされたような衝撃を受ける人もいるそうです( ノД`)
一人ひとりの症状にあわせてプログラムされています。
ちなみにペースメーカーというのは、徐脈(心拍数が少ない)を補助する役割をメインにした機器の事です。
(心臓に電気刺激を送り心臓を拍動させ、ある一定以上の脈拍を保つ機器)
埋め込む予定のICDのサンプル品も見せてもらいました。
↓これとのこと。
ICDやペースメーカーを植込んだら制約だらけの生活になる?
ペースメーカーと同じで日常生活する上での制約は多いです。
注意しなければいけないもの。
(一部抜粋)
- IH炊飯器・IH調理器
- 体脂肪計付の体重計
- 銭湯などの電気風呂
- 全自動麻雀卓
- 電気自動車の充電に用いられる急速充電器
- 電子商品監視機器(EAS)(ゲートは立ち止まらず速やかに通る。)
- 自動車運転
ペースメーカーには自動車運転の制限はありませんが、ICDの場合は、運転は原則禁止。
運転の許可には、半年毎の申請が必要。
運転免許を維持するには、医師の診断書を各都道府県公安委員会へ提出しなければなりません。
作動が生じた場合は、12か月間運転が禁止されます。
その他、制約は多いです。
先生曰く、電車での電源をペースメーカー患者の為、携帯電話の電源お切りください云々は、昔々の機器の話だから携帯(スマホ)は気にしなくても大丈夫。だそうです。
なお、自身の申請により身体障害者の認定を受けることができます。
ICDを埋め込んだ場合は、最初1級(以前は1級のままだったらしいですが)、3年後再認定をする時にICDが作動してない場合やメッツの値などを考慮して、3~4級になるようです。
3級又は4級の認定を受けた者であっても、手帳交付後にICDが作動し、再交付の申請があった場合は、1級と認定する。ただし、再交付から3年以内に再認定を行うこと。
厚生労働省|心臓機能障害の障害認定基準の見直しについて
現在は、心室細動に特化し心臓にリードを留置する必要がない、皮下植込み型除細動器(S-ICD)の埋め込みが多いみたいですが…。
両方の機器の説明を受けましたが、私の場合は、ICDを埋め込むことになりました。
有名人の方だと、お亡くなりになりましたが、なかにし礼さんも2016年にICDを埋め込んたと記事にあります。
なかにし氏は1992年に心室細動を原因とする心筋梗塞で緊急入院した経験があり、元々心臓の能力が健常者の約半分しかない。
心室細動が再発する不安がつきまとっていたといい「薬でうまく抑えていたけど、怪しい時もあった。
胸が苦しいなど、異変が来たなと思ったら静かに嵐が過ぎ去るのを待つ。でも、それで終わらなかったらヤバイ」と振り返った。
心室細動は心室の筋肉が不規則にけいれんし、血液を送る心臓のポンプ機能が停止。3~5秒で目まい、5~15秒で失神、3~5分で脳死状態に陥る。突然死の恐怖と常に隣り合わせの状態だった。
なかにし礼氏、突然死の恐怖消えた!体内にICD埋め込み – スポニチ Sponichi Annex 芸能 作家で作詞家のなかにし礼氏(77)が4月に突然死を回避するための手術を受けていたことが8日、分かった。致死性不整脈を感知し治療する植え込み型除細動器(ICD)…
退院までのイベントに、ICDの植込み手術も加わることとなりました。
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